投稿記事

2024.11.15

保険適用の金属のリスクとは?

保険適用の金属のリスクとは?

 

こんにちは、つじむら歯科医院です。本日は「保険適用の治療」で使われる金属素材が持つリスクについて、少し詳しくお話しします。
普段はなかなか意識されない内容かもしれませんが、将来の健康を守るために知っておいていただきたい重要な情報です。

 

1. 金属アレルギー(メタルアレルギー)

保険適用の治療で使用される「銀合金」や「金銀パラジウム合金」は、口腔内に長期間入れると金属イオンが徐々に溶け出します。この溶け出した金属イオンは体内に吸収されることで、次のような症状を引き起こす可能性があります。

 

皮膚症状:アトピー性皮膚炎や接触性皮膚炎、湿疹など
粘膜症状:口内炎、舌炎、扁平苔癬(へんぺいたいせん)
全身症状:肩こり、頭痛、味覚異常、不眠、疲労感

これらの症状は「金属アレルギー」が原因であることに気づきにくいため、長期間悩まされるケースも少なくありません。

 

 

2. 歯や歯肉への着色

保険適用金属が溶け出すことで起こる問題は、体内への影響だけではありません。口内環境にも影響を及ぼします。

 

歯肉が黒ずむ:金属イオンが歯肉に沈着し、見た目に影響が出ることがあります。
歯の色変化:歯そのものが暗く見える場合もあります。

これらの着色は一度起こると、自然に元に戻ることは難しく、美しい口元を維持するための大きなハードルになります。

 

 

3. 二次齲蝕(にじうしょく)

齲蝕(うしょく)は、一般的に「虫歯」のことを指しますが、保険適用金属は虫歯の再発リスクを高める可能性があります。

 

金属の腐食:金属は口内の酸性環境で腐食しやすく、わずかな隙間が発生します。
隙間から虫歯菌が侵入:金属と歯の間にできた隙間が新たな虫歯の温床になります。
被せ物の下に進行:一見健康に見える歯も、内側で虫歯が進行してしまうことがあります。

これを防ぐためには定期的な検診が欠かせません。

 

 

4. 不定愁訴(ふていしゅうそ)

原因が特定できない体調不良を「不定愁訴」と呼びます。口内の金属が引き起こす「ガルバニー電流」が、この症状の一因となることがあります。

 

微弱な電流の乱れ:口内に複数の金属が存在すると、異なる金属間で電流が発生し、体内の電気信号を乱します。
神経症状:イライラ感、不眠、頭痛、慢性的な疲労感、さらには筋肉痛や関節痛などが起こる可能性があります。

口内環境と全身の健康が密接に関係していることを改めて感じる部分です。

 

 

『まとめ』

ここまで、保険適用治療で使われる金属のリスクについてお話ししました。金属を使用したからといって、すぐに体調不良や見た目への影響が出るわけではありません。しかし、長期間使用することで次第に症状が現れることがあります。

そのため、当院では金属を使用しないセラミック治療などの選択肢もご提案しています。セラミックは金属アレルギーのリスクがなく、審美性にも優れています。また、患者さん一人ひとりのライフスタイルや予算に合わせた治療計画を立てることが可能です。

どの治療法を選ぶにしても、素材ごとのメリット・デメリットを理解し、ご自身に合った選択をすることが大切です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。治療に関するご相談や疑問があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。一緒に最適な治療法を考えていきましょう。

 

伊勢原市にある再発率0%を追求する歯医者・歯科
『つじむら歯科医院』
住所:神奈川県伊勢原市小稲葉2204−1
TEL:0463-95-8214