コラム

2024.12.18

歯周病の症状と早期治療の重要性

歯周病の症状と早期治療の重要性

歯周病の恐ろしさを知る

歯周病とは何か?

歯周病は、歯と歯茎の間にたまったプラーク内の細菌が原因で起こる感染症で、歯を支える骨や歯茎の組織が破壊される病気です。初期段階では「歯肉炎」として歯茎の軽い炎症が見られますが、放置すると症状が進行し、最終的には「歯周炎」へと進みます。この段階では歯を支える骨が溶け、歯が抜け落ちるリスクが高まります。成人における歯の喪失原因の第一位とされる歯周病は、決して軽視できるものではありません。

歯周病は、口腔内の衛生状態だけでなく、生活習慣や遺伝、免疫機能の低下など複数の要因が関与しています。特に、喫煙や糖尿病などは歯周病を悪化させるリスクファクターとして知られています。歯周病が進行すると、治療が複雑化するため、早期発見・早期治療が非常に重要です。


自覚症状の少なさが危険

歯周病は「サイレントディジーズ(静かな病気)」とも呼ばれ、初期段階ではほとんど自覚症状がありません。そのため、多くの人が症状の存在に気づかないまま放置してしまい、気づいた時には症状がかなり進行している場合があります。初期の症状としては、歯磨き時の出血や歯茎の腫れが挙げられますが、「特に痛みがない」という理由で見過ごされることが多いのが現実です。

歯周病が進行すると、歯茎の腫れがさらに悪化し、膿が出る、歯がぐらつく、口臭が強くなるといった症状が現れます。この段階になると、日常生活に支障をきたすだけでなく、歯科医院での専門的な治療が必要になります。特に歯がぐらつき始めた場合、歯を失うリスクが高く、治療が困難になる可能性があります。


全身の健康への影響

糖尿病の悪化

歯周病の炎症は、血糖値のコントロールを困難にするため、糖尿病患者にとって大きな負担となります。


心血管疾患

歯周病菌が血流を通じて動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを増加させることが研究で示されています。


妊娠中のリスク

妊婦の方が歯周病を患っている場合、早産や低体重児出産のリスクが高まります。妊娠中の女性は特に注意が必要です。


誤嚥性肺炎

高齢者では、歯周病菌が誤って気管に入り込むことで誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが高まります。歯周病を予防・治療することで、これらの全身疾患のリスクを軽減することが期待できます。


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歯周病の初期症状に気づく


歯周病の初期症状を見逃さない重要性


歯周病は、初期段階では目立った症状がないため、多くの人がその存在に気づかないまま進行してしまう病気です。しかし、早期に異変を察知し適切な対応をとることで、症状の進行を防ぐことができます。初期症状は軽微であっても、歯科医院で診断と治療を受けることで、長期的な健康を維持する鍵となります。


歯茎の腫れと出血

歯周病の最初の兆候として多く見られるのが、歯茎の腫れと出血です。健康な歯茎は薄いピンク色で引き締まっていますが、歯周病が始まると次のような変化が現れます。

・歯茎が赤く腫れぼったくなる。
・歯磨きや食事の際に歯茎から血が出る。
・歯茎を押すと痛みを感じる。

これらの症状は、歯茎に炎症が起きているサインです。炎症を放置すると、歯周病が歯茎の下に進行し、歯を支える骨(歯槽骨)にまで影響を及ぼす可能性があります。


口臭の悪化

口臭は、歯周病の初期段階で見られるもう一つの重要な症状です。歯周ポケット(歯と歯茎の間の隙間)に細菌がたまることで、硫化水素やメチルメルカプタンといった臭気物質が発生します。この結果、次のような状況が起こることがあります。

・朝起きたときに強い口臭を感じる。
・空腹時やストレスがかかった時に口臭が気になる。
・家族や友人に口臭を指摘される。

口臭の原因は他にもありますが、歯周病が関与している場合は早めに治療を受けることで改善が期待できます。


歯茎の色の変化

健康な歯茎は薄いピンク色ですが、歯周病が進行すると色が変化します。歯茎が赤や紫に変わるのは、炎症によって血液が集まり、腫れていることを意味します。さらに進行すると、歯茎が青白くなり、歯茎の組織が弱くなっている状態を示すこともあります。

歯茎の色の変化は鏡で簡単に確認できるため、セルフチェックを習慣にすることが大切です。これにより、早期に異常を発見し、迅速に治療を開始することが可能です。


初期症状を放置するリスク

初期症状を見過ごすと、歯周病は次の段階に進行し、症状が悪化します。歯がぐらつく、膿が出る、強い痛みを伴うなどの問題が発生する可能性があります。さらに、治療が複雑になり、回復までに時間と費用がかかる場合もあります。

また、歯周病が進行すると、全身の健康にも影響を与えるリスクが高まります。糖尿病の悪化や心血管疾患のリスク増加などがその一例です。このようなリスクを回避するためにも、初期段階での治療が不可欠です。


初期段階での歯科医院の役割

つじむら歯科医院では、歯周病の初期症状に迅速に対応するため、診断技術と治療法を導入しています。例えば、歯周ポケットの深さを測定し、歯茎や歯槽骨の健康状態を正確に評価します。また、患者様一人ひとりに適したブラッシング方法やケア方法を丁寧に指導し、セルフケアの質を向上させます。

さらに、当院ではTHP(トータルヘルスプログラム)を導入し、患者様の全身の健康を考慮した包括的なケアを提供しています。歯周病の予防と治療を通じて、口腔内だけでなく、全身の健康をサポートします。


日常的なセルフケアでできる予防

初期段階での症状を見逃さないためには、日々のセルフケアが重要です。以下の方法を実践することで、歯周病のリスクを低減することができます。

・正しい歯磨き:歯と歯茎の境目を丁寧に磨くことで、歯垢の蓄積を防ぎます。
・デンタルフロスや歯間ブラシの活用:歯と歯の間に溜まった汚れを取り除くために効果的です。
・バランスの取れた食生活:栄養バランスの良い食事を心がけ、免疫力を高めます。
・禁煙:喫煙は歯周病を悪化させる大きなリスク要因であるため、禁煙が推奨されます。


初期症状に気づいたら

歯周病の初期症状に気づいたら、できるだけ早く歯科医院を受診することが大切です。早期治療は歯を守るだけでなく、治療費の節約や全身の健康維持にもつながります。


次第に以下のような症状が現れます。これらは歯周病が進行したサインであり、早急に歯科医院での診察が必要です。

早期発見・早期治療で大切な歯を守りましょう!



進行すると現れる症状



歯周病が進行するとどうなるのか?

歯周病は進行すると、口腔内の状態が大きく悪化し、日常生活に深刻な影響を与えます。初期症状を見逃し、適切なケアや治療を行わない場合、次第に以下のような症状が現れます。これらは歯周病が進行したサインであり、早急に歯科医院での診察が必要です。

実際に歯周病を治療した患者さんの症例はこちら!

歯がぐらつく

歯周病が進行すると、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けていきます。この状態では、歯を支える力が弱まり、次第に歯がぐらつくようになります。食事中に噛む力が不安定に感じられたり、歯を指で触ると動いているように感じる場合、それは歯槽骨の破壊が進行している証拠です。

歯のぐらつきが起こると、噛むこと自体が苦痛になり、食事の楽しさや栄養の摂取に支障をきたす場合があります。最終的には歯が抜け落ちるリスクが高まるため、早急な対応が求められます。


膿が出る

進行した歯周病では、歯と歯茎の間に膿がたまり、それが口腔内に排出されることがあります。この膿の原因は、歯周ポケット内で繁殖した細菌による感染です。この状態は「歯周膿瘍」と呼ばれ、放置すると感染が拡大し、さらなる痛みや不快感を引き起こします。

膿が出る場合、次のような症状が伴うことが多いです。

・歯茎の腫れ
・強い口臭
・触ると感じる歯茎の熱感や圧痛

膿の排出は、体が感染に対抗しようとしているサインでもありますが、これは根本的な治癒を意味するものではありません。歯科医院での専門的な治療が必須です。


強い痛みが発生する

歯周病が進行すると、強い痛みを感じることがあります。特に、歯茎の炎症や膿がたまることで周囲の組織が圧迫されると、鋭い痛みが現れることがあります。さらに、噛む際に歯にかかる力が歯槽骨や歯茎に直接影響を及ぼし、痛みを増幅させることもあります。

痛みは通常、日常生活を大きく妨げます。食事や会話が困難になるだけでなく、睡眠の質を低下させ、ストレスを引き起こす要因にもなります。


日常生活への影響

進行した歯周病は、単なる口腔内の問題ではありません。以下のような日常生活への悪影響を及ぼします。

食事が困難になる:歯のぐらつきや痛みにより、噛む力が低下し、食べられるものが制限される。
自信喪失:口臭や見た目の問題により、人前での会話や笑顔に自信が持てなくなる。
全身への影響:歯周病が全身疾患(糖尿病や心血管疾患など)を悪化させるリスクが高まる。


歯科医院での治療の重要性

進行した歯周病に対しては、スケーリングやルートプレーニングといった基本的な治療だけでは不十分な場合があります。こうした症状には、以下のような治療が必要になることがあります。

歯周外科治療:感染した歯茎や歯周ポケットを外科的に処置し、細菌の温床を除去します。
歯周再生療法:溶けてしまった歯槽骨を再生する治療を行います。
咬み合わせの調整:歯のぐらつきや負担を軽減するために噛み合わせを調整します。

つじむら歯科医院では、治療法を駆使し、患者様一人ひとりに合わせたオーダーメイドの治療プランを提供しています。



歯周病が進行する原因



歯周病が進行するメカニズム

歯周病は、歯と歯茎の境目にたまったプラーク内の細菌が毒素を放出し、炎症を引き起こすことで進行します。その炎症が歯茎を越え、歯を支える骨(歯槽骨)や周囲の組織にまで及ぶと、歯がぐらつき、最終的には抜け落ちるリスクが高まります。この進行を止めるには、原因を正しく理解し、早期に対策を取ることが重要です。


プラークの蓄積

歯周病の主な原因は、歯の表面に付着する「プラーク(歯垢)」です。プラークは細菌の塊で、適切に除去しないと歯石に変わり、さらに細菌の温床になります。以下がプラーク蓄積の主な原因です。


不適切なブラッシング

歯と歯茎の境目がしっかり磨けていない場合、プラークが残り、歯周病の発症や進行につながります。


歯間部の汚れ

デンタルフロスや歯間ブラシを使わないと、歯間部のプラークが除去されず、菌が増殖しやすくなります。

歯石の形成

プラークが硬化して歯石になると、通常の歯磨きでは取り除けなくなります。歯石は歯科医院での専門的なクリーニングが必要です。

プラークの蓄積を防ぐためには、正しいブラッシング方法を習得し、定期的に歯科検診を受けることが欠かせません。

不規則な生活習慣

生活習慣の乱れも歯周病の進行を加速させる要因となります。

喫煙

喫煙は歯周病の進行リスクを大幅に高めます。ニコチンは歯茎の血流を減少させるため、免疫機能が低下し、細菌に対する抵抗力が弱まります。また、タバコの成分が歯茎に直接悪影響を及ぼし、治療効果を低下させることが知られています。

偏った食生活

ビタミンCやカルシウムが不足すると、歯茎や骨の健康が損なわれます。特に、糖分の多い食事はプラークの形成を助長し、歯周病リスクを高めます。

ストレス

ストレスは免疫力を低下させ、歯周病菌に対する体の防御力を弱めます。また、ストレスが原因で歯ぎしりやくいしばりが起こると、歯や歯茎に過度の負担がかかり、炎症が悪化します。

規則正しい生活習慣を心がけることは、歯周病予防だけでなく、全身の健康維持にも役立ちます。

定期検診の未実施

歯周病が進行するもう一つの大きな要因は、定期的な歯科検診を受けていないことです。歯周病は初期段階では自覚症状が少なく、患者様自身で気づくのは難しい病気です。そのため、歯科医師や歯科衛生士による専門的な診断が必要不可欠です。

歯周ポケットの測定:歯と歯茎の間の深さを測定し、歯周病の進行度を確認します。
X線検査:歯槽骨の状態を確認し、骨の破壊が進んでいないかを評価します。
プロフェッショナルクリーニング:歯石の除去や細菌のコントロールを行い、症状の進行を予防します。

つじむら歯科医院では、患者様一人ひとりの状態に合わせた診断と治療を提供しています。定期検診を受けることで、歯周病の早期発見・早期治療が可能です。



歯周病が与える全身への影響


歯周病と全身疾患の関係

歯周病は、口腔内だけでなく、全身の健康に大きな影響を及ぼすことが近年の研究で明らかになっています。歯周病の炎症が歯茎にとどまらず、全身に広がることで、さまざまな疾患のリスクを高めることがわかっています。歯周病が与える代表的な全身への影響について詳しく解説します。

糖尿病の悪化

歯周病と糖尿病は密接な関係にあります。歯周病が進行すると、体内で炎症を引き起こす物質(サイトカイン)が増加します。この炎症性物質が血糖値のコン/トロールを妨げ、糖尿病の症状を悪化させる原因となります。一方で、糖尿病の患者様は免疫力が低下しているため、歯周病が進行しやすいという相互作用が生じます。

糖尿病を患っている方は、歯周病の治療を受けることで血糖値が改善するケースも報告されています。そのため、歯周病と糖尿病の両方を同時に管理することが重要です。

心血管疾患のリスク増加

歯周病菌が血流を通じて全身に広がると、心血管疾患のリスクが高まることがわかっています。具体的には、歯周病菌が動脈硬化を引き起こす要因となり、以下の疾患のリスクを増大させます。

・心筋梗塞
・脳梗塞
・高血圧

歯周病菌が血管内で炎症を引き起こし、プラーク(血管内の動脈硬化物質)の形成を助長するためです。これにより血管が狭まり、血流が悪化し、深刻な心血管疾患を引き起こすリスクが増します。歯周病の治療は、これらの疾患予防にもつながります。

妊娠中のリスク

妊婦の方が歯周病を抱えている場合、低体重児出産や早産のリスクが高まることが知られています。歯周病菌が胎盤を通じて炎症を引き起こす可能性があり、それが早産や胎児の成長に影響を与える原因となります。

妊娠中はホルモンバランスの変化によって歯茎が炎症を起こしやすくなるため、妊婦の方は特に注意が必要です。定期的な歯科検診を受け、歯周病の予防や早期治療を行うことで、母体と胎児の健康を守ることができます。

誤嚥性肺炎

高齢者の場合、歯周病菌が唾液と一緒に誤って気管や肺に入り込むことで、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクがあります。特に、入れ歯を使用している方や口腔内のケアが難しい方は注意が必要です。

誤嚥性肺炎は高齢者の死亡原因の一つであり、口腔ケアを徹底することでリスクを大幅に減らすことが可能です。つじむら歯科医院では、訪問歯科診療や口腔ケア指導を通じて、高齢者の健康をサポートしています。

歯周病と全身の健康管理

歯周病が全身に与える影響を考慮すると、口腔内のケアを徹底することがいかに重要であるかがわかります。定期的な歯科検診を受けることで、歯周病の早期発見・早期治療が可能になります。また、歯周病の治療を通じて、糖尿病や心血管疾患のリスクを軽減できる可能性もあります。

歯周病の診断方法




つじむら歯科医院での診断の重要性

歯周病は、初期段階ではほとんど自覚症状がないため、患者様が気づかないまま進行することが多い病気です。つじむら歯科医院では、歯周病の早期発見と治療を重視しており、専門的な診断を通じて患者様の歯と歯茎の健康を守ります。正確な診断により、適切な治療計画を立てることが可能です。

専門的な歯科検査

当院では、以下のような検査方法を用いて歯周病の進行度を詳細に評価しています。

歯周ポケット測定

歯と歯茎の間にある歯周ポケットの深さを測定します。健康な歯茎では1~3mm程度ですが、4mm以上の場合、歯周病の可能性が高くなります。この測定は、歯周病の進行度を把握する基本的な診断です。

プロービング出血指数(BOP)

歯周ポケットを軽く刺激した際に出血が見られるかを確認します。出血がある場合、それは炎症の存在を示す重要な指標です。

歯の動揺度の評価

歯がどの程度ぐらついているかを確認します。ぐらつきがある場合、歯を支える骨や組織の損傷が進んでいる可能性があります。

X線検査

歯槽骨の状態を視覚的に確認するため、X線撮影を行います。骨の溶解具合や炎症の範囲を把握することで、治療の方針を明確にします。

歯科衛生士によるチェック

当院の歯科衛生士は、患者様の口腔内状態を日常的に管理し、歯周病の兆候を早期に発見する役割を担っています。専門的なクリーニング(スケーリング)を行いながら、歯石の付着具合や歯茎の健康状態を詳細にチェックします。また、患者様一人ひとりに適したセルフケアの方法をアドバイスし、予防意識の向上をサポートします。

患者様の症状申告

患者様が日常的に感じている症状も、歯周病診断において重要な情報です。以下の症状が見られる場合は、歯周病の可能性があります。

・歯茎の腫れや出血
・歯がぐらつく感覚
・強い口臭
・歯・茎の色の変化(赤や紫、青白い色など)
・噛むと痛みを感じる

つじむら歯科医院では、患者様からの症状申告を基に、治療計画を提案します。

診断結果に基づく治療計画

つじむら歯科医院では、以下の流れで診断と治療を進めます。

初期治療:スケーリングやルートプレーニングで歯垢や歯石を除去します。

中期治療:進行した場合、歯周外科治療で感染部分を徹底的に清掃し、必要に応じて歯周再生療法を行います。

メンテナンス治療:治療後も定期的な検診とクリーニングを実施し、再発を予防します。

当院の診断と治療は、患者様の生活スタイルや健康状態に配慮したオーダーメイドのアプローチです。



歯周病治療の流れ




つじむら歯科医院での治療の目的

つじむら歯科医院では、歯周病の進行を食い止め、患者様の歯と歯茎を健康な状態に戻すことを目的としています。治療は、患者様一人ひとりの症状やライフスタイルに合わせたプランで進められます。

当院の症例で、治療後の変化をご確認ください。

初期治療:スケーリングとルートプレーニング

歯周病の初期段階では、以下のような処置を行います。

スケーリング

超音波スケーラーを使用して歯の表面や歯茎の境目に付着した歯垢や歯石を除去します。

ルートプレーニング

歯周ポケット内の細菌や歯石を取り除き、歯根表面を滑らかにすることで細菌の再付着を防ぎます。この段階で症状が改善される患者様も多く、さらなる進行を防ぐための重要なステップとなります。

中期治療:歯周外科治療

初期治療で効果が得られない場合は、次の段階に進みます。

フラップ手術

歯茎を一時的に開き、目視で感染部分を清掃します。その後、歯茎を元の位置に戻して縫合します。

歯周再生療法

溶けてしまった歯槽骨を再生させるために、再生誘導材料や骨移植を使用します。

メンテナンス治療

治療が完了した後も、歯周病の再発を防ぐため、定期的なメンテナンスを行います。

プロフェッショナルクリーニング(PMTC)

専門的な機器を使って、歯周ポケット内の汚れを徹底的に除去します。

歯周ポケットの定期測定

定期的にポケットの深さを測定し、炎症が再発していないかを確認します。

生活習慣のアドバイス

喫煙や食生活などのリスク要因を見直すことで、歯周病の再発を防ぎます。

当院の症例で、治療後の変化をご確認ください。

THP(トータルヘルスプログラム)の活用

当院では、THPを通じて歯周病治療と全身の健康管理を一体化させた診療を行っています。例えば、糖尿病患者様に対しては、血糖値の管理と歯周病治療を連携させることで、全身の健康を向上させるサポートを行っています。

THPを受けた患者さんの症例はこちら。治療の効果と変化を確認できます。


自宅でできる歯周病予防




歯周病予防の重要性

歯周病は日常のケアで予防可能な病気です。定期的な歯科医院でのメンテナンスも大切ですが、自宅での正しいセルフケアを習慣づけることが、健康な歯と歯茎を維持するための基本となります。ここでは、毎日の生活の中で実践できる歯周病予防のポイントを紹介します。

正しい歯磨き方法の習得

歯周病予防の第一歩は、歯垢(プラーク)をしっかり取り除くことです。しかし、多くの人は正しい歯磨き方法を知らないまま自己流で行っていることがあります。以下のポイントを押さえて、効果的な歯磨きを実践しましょう。

歯ブラシの選び方

柔らかめの歯ブラシを使用することで、歯茎に優しく、歯垢を効率的に除去できます。ブラシヘッドは小さめのものを選び、細かい部分まで届くようにします。

磨き方

歯と歯茎の境目にブラシを45度の角度で当て、小刻みに動かしながら磨きます。力を入れすぎると歯茎を傷つける可能性があるため、適度な力加減を心がけてください。

磨く時間

1回の歯磨きに少なくとも2分間かけて、すべての歯を均等に磨くようにします。特に奥歯や歯の裏側は汚れが残りやすい部分なので、念入りに行いましょう。

デンタルフロスや歯間ブラシの使用

歯ブラシだけでは、歯と歯の間に溜まった汚れを完全に取り除くことは難しいです。そこで、デンタルフロスや歯間ブラシを活用しましょう。

デンタルフロス:歯と歯の間の歯垢を取り除くために使用します。特に狭い隙間に適しています。

歯間ブラシ:歯と歯の間が広い場合には、歯間ブラシが効果的です。サイズが複数あるので、自分の歯に合ったものを選ぶことが重要です。

これらを毎日の歯磨きに取り入れることで、歯周病予防の効果をさらに高めることができます。

バランスの取れた食生活

口腔内の健康は、食生活とも密接に関係しています。歯周病予防のためには、以下の栄養素を意識して摂取することが推奨されます。

ビタミンC

歯茎の健康を保つために重要な栄養素です。柑橘類やブロッコリー、パプリカなどに豊富に含まれています。

カルシウム

歯や骨を強くするために必要不可欠です。牛乳やヨーグルト、小魚などから摂取できます。

抗酸化物質

緑茶やブルーベリーなどに含まれる抗酸化物質は、炎症を抑える働きがあります。

また、糖分の多い食品や飲料は、細菌の増殖を助長し、歯垢が溜まりやすくなるため控えるようにしましょう。

禁煙の推奨

喫煙は歯周病の最大のリスク要因の一つです。タバコに含まれる有害物質は、歯茎の血流を減少させ、歯周病菌に対する免疫力を低下させます。また、歯周病治療の効果を妨げることも分かっています。禁煙を実践することで、歯周病リスクを大幅に減らすことができます。

定期的な歯科検診とクリーニング

自宅でのセルフケアだけでなく、定期的に歯科医院を受診することも重要です。つじむら歯科医院では、専門的なクリーニングや検診を通じて、患者様の歯と歯茎の健康をサポートします。THP(トータルヘルスプログラム)を活用し、患者様一人ひとりに合わせた予防プランを提供しています。

歯周病予防のメリット

日常的な予防ケアを徹底することで、以下のメリットが得られます:

・歯茎の健康維持と炎症の抑制。
・歯の喪失を防ぎ、噛む力を維持。
・治療費の削減と時間的負担の軽減。

早期治療で得られるメリット




歯周病の早期治療の重要性

歯周病は、初期段階での治療が非常に重要な病気です。進行を許すと、歯を支える骨や歯茎が破壊され、最終的には歯を失うリスクが高まります。しかし、早期治療を行うことで、症状を改善し、健康な口腔環境を取り戻すことが可能です。ここでは、早期治療によって得られる具体的なメリットについて詳しく説明します。

歯の喪失を防ぐ

歯周病が進行すると、歯を支える歯槽骨や歯茎が徐々に破壊され、歯がぐらつき、最終的には抜け落ちてしまうことがあります。しかし、早期治療を行うことで、歯周病の進行を食い止め、歯を支える組織を回復させることが可能です。

初期段階で治療を開始することで、スケーリングやルートプレーニングといった比較的簡単な治療で症状を改善できます。一方、治療が遅れると外科的な治療が必要になる場合が多く、治療の負担が増えるだけでなく、回復までの時間も長くなります。

治療費の節約

早期治療は、経済的な面でも大きなメリットをもたらします。歯周病が進行すると、歯周外科治療や歯周再生療法など、高度で費用のかかる治療が必要になる場合があります。また、進行した歯周病の治療には長期間を要することが多いため、通院回数が増え、時間的な負担も大きくなります。

一方、初期段階での治療では、スケーリングや日常的なケアの指導が中心となるため、費用も比較的抑えられます。早期に治療を開始することで、経済的負担を軽減し、時間を効率的に活用することができます。

口腔内の快適さの向上

歯周病は、進行すると次のような不快な症状を引き起こします。

・歯茎の腫れや出血
・強い口臭
・歯のぐらつきや痛み

これらの症状は、日常生活に大きな支障をきたします。例えば、食事を楽しめない、会話をためらうといった状況に陥ることがあります。しかし、早期治療を行うことで、これらの症状を早期に改善し、口腔内の快適さを取り戻すことができます。

健康な口腔環境を維持することで、食事や会話を心から楽しむことができ、生活の質(QOL)が向上します。

全身の健康を守る

歯周病は口腔内だけでなく、全身の健康にも影響を及ぼします。進行した歯周病は、以下のような全身疾患のリスクを高めることがわかっています。

・糖尿病の悪化
・心血管疾患(心筋梗塞や脳梗塞)
・妊娠中の早産や低体重児出産

早期に歯周病を治療することで、これらの全身疾患のリスクを減らすことができます。歯科治療を通じて全身の健康を守ることができる点は、早期治療の大きなメリットの一つです。

再発予防が容易になる

歯周病は慢性的な疾患であり、治療後も再発する可能性があります。しかし、早期に治療を行い、症状が軽いうちにコントロールすることで、再発を防ぐためのメンテナンスが容易になります。

つじむら歯科医院では、治療後の定期的なクリーニングやメンテナンスを提供し、患者様の口腔内の健康を長期的にサポートします。早期治療を受けることで、健康な状態を維持しやすくなり、再発のリスクを最小限に抑えることができます。



当院の取り組みと治療体制


つじむら歯科医院の理念

つじむら歯科医院では、患者様の健康と笑顔を第一に考え、安心して通える治療環境を提供しています。歯周病は、早期発見・早期治療が鍵となる病気です。当院では、最新の技術を取り入れると同時に、患者様一人ひとりに寄り添った診療を心がけています。また、医療法における広告規制を遵守し、正確で信頼性の高い情報をもとに治療を行います。

科学的根拠に基づいた治療

当院では、エビデンス(科学的根拠)に基づいた治療を提供しています。歯周病治療では、診断から治療計画、メンテナンスまで、すべての段階で患者様の状態に応じたアプローチを選択します。

診断技術

歯周ポケットの深さ測定、X線撮影、細菌検査などを用いて、歯周病の進行度を正確に把握します。

個別の治療計画

診断結果に基づき、患者様の生活習慣や健康状態を考慮した治療計画を立てます。例えば、初期段階の患者様にはスケーリングやルートプレーニングを中心に、進行したケースでは歯周再生療法や外科的治療を提案します。

THP(トータルヘルスプログラム)の導入

当院では、THPを通じて、歯周病治療だけでなく、全身の健康を考えた診療を行っています。THPでは、歯周病と全身疾患(糖尿病、心血管疾患、妊娠中の合併症など)の関連性を考慮し、患者様の健康を包括的にサポートします。例えば、糖尿病を患っている患者様の場合、血糖値の管理と並行して歯周病治療を行うことで、全身の健康改善が期待できます。また、必要に応じて他科の医師と連携し、患者様にとって最善の医療を提供します。

患者様に寄り添う治療体制

歯科治療に対して不安を抱えている患者様も少なくありません。当院では、患者様が安心して治療を受けられるよう、次の取り組みを行っています。

カウンセリングの充実

診療前に時間をかけてカウンセリングを行い、患者様の疑問や不安に丁寧にお答えします。治療内容や期間、費用についても明確に説明し、患者様が納得した上で治療を進めます。

痛みの少ない治療

麻酔技術や器具の工夫により、痛みを最小限に抑えた治療を心がけています。また、治療中に患者様の体調や感情の変化を細かく確認しながら進めるため、安心して治療を受けていただけます。

アフターケアの徹底

治療後も患者様の口腔内を健康な状態で維持するため、定期的なメンテナンスを推奨しています。THPの一環として、予防歯科にも力を入れており、歯周病の再発を防ぐためのアドバイスやセルフケアの指導を行っています。

院内環境と感染対策

つじむら歯科医院では、患者様が快適に過ごせる環境作りを重視しています。院内は常に清潔を保ち、感染予防対策を徹底しています。

徹底した滅菌処理

治療器具はすべて専用の滅菌機で処理し、使い捨て可能な器具はすべて使い捨てにしています。

個室診療

プライバシーを守りながらリラックスして治療を受けていただける個室診療室を完備しています。

精密検査可能な設備の導入

精密な診断と治療を可能にする設備を備えています。

患者様の声に応える診療

当院では、患者様の声を大切にしています。治療を進める中で気になることや不安な点があれば、いつでもスタッフにご相談ください。患者様とのコミュニケーションを大切にしながら、患者様一人一人に合った治療を提供します。

ご相談はつじむら歯科医院へ

歯周病は、早期の発見と治療が歯と全身の健康を守る鍵です。つじむら歯科医院では、THPを活用した包括的な診療を通じて、患者様一人ひとりに合った治療を提供し、安心して通院していただける環境を整えています。お口や歯茎のトラブルに気づいたら、ぜひ当院にご相談ください。

気になる症状はありませんか?
早期治療があなたの未来の健康を守ります。

 

伊勢原市にある再発率0%を追求した見えない非抜歯専門クリニック
『 つじむら歯科医院 』
住所:神奈川県伊勢原市小稲葉2204−1
TEL:0463-95-8214

 

【監修者情報】
つじむら歯科医院グループ総院長 辻村 傑 

《公式facebookアカウント》

【略歴】
1993年 神奈川歯科大学 卒業
1995年 つじむら歯科医院 開業
1997年 医療法人社団つじむら歯科医院 開設
2008年 神奈川歯科大学生体管理医学講座 薬理学分野大学院
2010年 南カリフォルニア大学卒後研修コース修了
2010年 南カリフォルニア大学客員研究員
2010年 南カリフォルニア大学アンバサダー(任命大使)
2012年 ハートフルスマイルデンタルクリニック茅ヶ崎 開業
2012年 UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校卒後研修コース修了
2013年 インディアナ大学 歯周病学インプラント科客員講師
2014年 インディアナ大学医学部解剖学 顎顔面頭蓋部臨床解剖 認定医
2017年 iDHA 国際歯科衛生士学会 世界会長就任
2020年 iACD 国際総合歯科学会 日本支部会長

【所属】
IIPD国際予防歯科学会認定医
日本抗加齢医学会認定医
日本歯科人間ドック学会認定医
日本口腔医学会認定医
セカンドオピニオン専門医
DGZI国際インプラント学会認定医
日本咀嚼学会会員
日本保存学会会員
日本全身咬合学会会員
日本口腔インプラント学会会員
国際歯周内科学研究会会員
日本口腔内科学研究会会員
日本床矯正研究会会員
神奈川矯正研究会会員
日本臨床唾液学会会員
NPO法人歯と健康を守ろう会会員
日本ヘルスケア歯科研究会会員
伊勢原市中央保育園学校歯科医
日本食育指導士
健康咀嚼指導士

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